MF25 松井 蓮之
自信を持ってまたフロンターレで勝負する
移籍して自分の武器を再確認できた
- おかえりなさい!
- ありがとうございます。「ただいま!」ですね。
- 昨年5月から期限付き移籍でFC町田ゼルビアでプレーされていましたが、J1昇格も経験されましたね。
- 試合に絡むことができたうえに、J2優勝とJ1昇格という大きな経験ができたことは本当によかったです。一方で、J1で試合に出て活躍したいという思いはより強くなりました。やっぱり選手は試合で活躍することが1番だと。
- 試合に出ることはやはり大きなことでしたか?
- 試合にたくさん出たのは町田が初めてでしたが、最初は本当にいっぱいいっぱいで。でも試合を重ねることで、もともと持っていた試合勘や自信が戻ってきて…こうすれば自分の良さがでるな、とかそういう感覚を取り戻せたことが大きかったです。昇格や優勝がかかった緊張感のなかで試合に出られたことも楽しかったですし、その経験ができたことも大きな意味があったと感じてます。
- プレー面での変化はありましたか?
- ボール奪取や運動量は僕がもともと自信を持っているところなんですが、町田の監督やコーチから「そこがお前の良さだからどんどん前に行け」と言われたことで、やっぱり自分の武器はそこなんだと再確認できました。変化や新しいものというより、持っている特徴を最大限試合で生かせるようになったと思います。
- 自信がついたということですか。
-
町田に行って感じたことは、自信を持ってプレーをすることが1番だということ。本当に、自信とメンタル。技術どうこうはもちろんありますけど、それよりも自信をもって自分の良さを出せばいいプレーができるんだということを実感しました。
以前フロンターレにいた時の僕は全然自信がなくて。どう自分を出せばいいか分からないという状態…どこか怯えながらやっていたと思う。それじゃ絶対良さはでないということに改めて気付けたので、そのメンタルを持ちながらまたフロンターレで勝負したいです。 - 試合に貢献してチームを昇格させた喜びは大きかったと思います。
- う~ん…嬉しさはあったけど、1番は「悔しいな」という気持ちが大きくて。やっぱり、優勝や昇格の瞬間は自分もピッチに立っていたかったです(注:シーズン終盤のレギュラー争いのなかで優勝決定戦はベンチ外に)。大事な試合にピッチに立てなかったことで、正直自分が貢献できた感覚がなくて。チームメイトやコーチ陣は「よくやってくれたよ」とは言ってくれましたけど、僕自身は納得できてないというか。だから嬉しいけど悔しいという思いですね。
- フロンターレへ戻る選択をされた理由を教えてください。
- 厳しい環境に身を置きたいと思いました。試合に出て得られた自分の経験を、プロとして最初にオファーしてくれたフロンターレで還元したい、とも。フロンターレで試合に出て活躍して、フロンターレのサポーターに認められたいという気持ちがあったので戻ってきました。
- フロンターレは多くの選手が入れ替わってのリスタートになりますね。
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ミキさん(山根視来選手:MLSへ移籍)とはたまたまクラブハウスで会って、「頑張れよ」と声をかけてもらいました。ミキさんにはずっと「お前の良さは走るところやボールを奪うところだからそこは絶対に出せ」と言ってもらってました。「本当にそこなんだよ。俺もそういう選手だったから」って。その言葉はずっと大事にしています。
今はまだ余裕はないけど、僕もいつか後輩にそういうアドバイスができる選手になっていきたいです。まずは今いる素晴らしい先輩方にいただいたアドバイスを自分に落とし込んで、それを後輩に繋げていければと思っています。 - ここからの目標を教えてください。
- チームの中心になりたいんです。ポジションもチームの真ん中ですしね。「アイツがいなきゃこの試合うまくいかないな」とか「アイツかいればここでボールが取れるのにな」とか、そういう存在になっていきたい。それが今の目標です。
松井選手がフロンターレに加入して、昨年町田に期限付き移籍するまでに出場した公式戦は4試合。大卒でプロ入りする選手にはルーキーイヤーからレギュラーとして活躍する選手も珍しくないなか、きっと焦燥感もあっただろうと想像します。その状況に甘んじることなく環境を変え、昇格争い真っただ中のチームで出場のチャンスを掴みとり、昇格に貢献するという大仕事をやってのけました。
「フロンターレの監督やコーチ、チームメイトに『アイツやれるな』ってところを見せたかった」と話していましたが、その姿は十分見せつけることができたと思います。大きく成長して戻ってきたことは間違いなし。今季フロンターレでどんな存在感を示してくれるのかとても楽しみです。
ちなみに有名な話ですが、松井選手のお姉さんは女優・モデルとして活躍されている松井愛莉さん。SNSで見かける仲良し姉弟の様子はとても絵になっていて、見惚れてしまいます♪